自然史標本館入り口脇に、アンモナイト類と直角石類の密集した、デボン紀後期、およそ3億6千万年前のモロッコ産石灰岩石材(1.5×2.4m)を展示しています。装飾用石材として輸入されているものをカットせずにそのままのサイズで展示用に購入したものです。化石が密集して入っていますが、長さ20~30cmのまっすぐな角状の化石がオウムガイ類の仲間の直角石、径数cm~10数cmの渦巻き状のものがアンモナイト類のそれぞれ断面です。石材の産地モロッコは、アフリカ大陸の北西縁にありますが、デボン紀当時のアフリカ大陸は、南米、南極、オーストラリア、インドなどとともに、超大陸ゴンドワナの一部でした。ゴンドワナは南半球にあり、その北縁部のモロッコは赤道付近に位置していました。石材の断面に見えるアンモナイト類や直角石類は、デボン紀後期の赤道直下の浅海に棲んでいたものです。
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