「冬虫夏草」は、冬から夏にかけて虫が草へと変態する珍奇な現象として古くから注目を集め、漢方薬として珍重されてきました。また、最近の科学からみても「冬虫夏草」は「不思議な現象」に満ちており、未だ解明されていないナゾに、多くの研究者の関心が集まっています。冬虫夏草は、「冬虫夏草菌」が昆虫に寄生した“きのこ”ですが、特定の昆虫に特定の菌類だけが寄生する、いちじるしい「寄主特異性」で知られています。そのため、昆虫と菌類の関係、とくに、昆虫の生体防御機構や菌類が防御機構をうち破る仕組みを研究する上で優れたモデルとして注目を集めています。展示している標本は、冬虫夏草収集・研究者として有名な矢萩信夫氏によって収集され、総合学術博物館に寄贈されたものです。
Image gallery 見たい画像をクリックしてください。"<" や ">" , ホイールマウスで次の画像を見ることができます