東北大学総合学術博物館 TOHOKU UNIVERSITY MUSEUM
第6回 「竜の口層のクジラ化石」 2008.7~2008.11
仙台市にある竜の口渓谷周辺に分布する新生代中新世末期から鮮新世前期の竜の口層(約500万年前)からは、貝化石ばかりでなくクジラやゾウ、ウマなどの哺乳類の化石も見つかっています。竜の口層は、中新世末期から鮮新世前期の時代に現在の仙台湾から花巻市周辺に至る北上低地帯に深く入りこんだ大きな湾状の海に堆積した地層です。竜の口層は、二枚貝類のタカハシホタテなど豊富な貝化石の産出層としても古くからよく知られていました。 このミニ展示は、竜の口層から産出するクジラ化石にスポットをあて、仙台市周辺や大崎市などから産出するクジラ化石の特徴を紹介し、クジラの進化の歴史に思いを馳せるものとなりました。現在知られている大型のクジラの姿に至る以前の、少し違った姿を示すクジラとその生活ぶりを展示いたしました。