東北地方の土●企画展「土のけしき・土のふしぎ」 東北大学総合学術博物館のすべてⅨ

東北地方の土

東北地方にはどのような土があるでしょうか。東北地方に広く分布するのは黒ボク土と褐色森林土で、黒ボク土は奥羽山脈より東側に、褐色森林土は西側に多い様子がわかります。また、平野や内陸盆地には沖積土が、奥羽山脈の高いところにはポドゾル性土があります。世界の多様な土から見れば、東北地方の土の変化の幅は小さめです。しかし、土の材料が同じでも環境条件によって異なる性質を示します。

■黒ボク土 (くろぼくど)

黒く、手に取ると軽くホクホクとしています。この土に含まれるアルミニウム、鉄は結晶性が低く、リン肥料を溶けにくくする性質を持ちます。

■褐色森林土 (かっしょくしんりんど)

山地にある茶色の土です。この土の材料は、山地の基岩や火山灰などです。

■沖積土 (ちゅうせきど)

洪水で運ばれた材料からできた土で平野にあり、年代が1万年以内の若い土です。

■ポドゾル性土 (ぽどぞるせいど)

寒地の針葉樹林下に分布し、有機質層、白っぽい漂白層、こげ茶色〜茶色の集積層と、層に分かれます。