公開施設、記念碑等
三春“実生”プロジェクト 桜並木
三春町民と東北大学研究者有志は、東日本大震災と福島原子力発電所の事故を千年に一度の「一大事」として認識し、実生の桜を育てる桜守の如く、遠い将来を見据えて活動を開始した。
三春町民の感謝と研究者の心意気を示すため、先年を見晴るかす滝桜の苗木をこの地に植えるものである。
その他の情報
【三春滝桜】
日本三大桜として有名な福島県三春町の「三春滝桜」は、エドヒガン系の紅枝垂桜で、大正11年10月12日に国の天然記念物の指定を受けた名木です。
樹齢は1,000年以上といわれ、日本を代表する桜の巨木であり、四方に伸びた太い枝からは、真紅の小さな花を無数に咲かせその姿はまさに滝が流れ落ちるかのように見えることから、古来より「滝桜」と呼ばれるようになったと云われています。
2011年3月11日に発生した東日本大震災、それに伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故の直後、東北大学研究者有志から三春町に対して、拡散された放射性物質による汚染状況の調査の申し出があり、これを契機に2011年6月、原発事故に対する草の根レベルの活動を展開し、
収集した情報や分析結果を広く発信するため、東北大学研究者有志と三春町民による「三春“実生”プロジェクト」が設立され、三春町内小中学生の被ばく線量調査や安定ヨウ素剤の配布服用等の検証結果にかかわる論文発表など、様々な取り組みを継続して行ってきたところです。
こうした取り組みは、東北大学研究者有志のご尽力によるものであり、あらためて、大学関係者をはじめとした研究者有志の皆様に感謝を申し上げ、その感謝の証として、ここに「三春滝桜」の子孫樹を寄贈させていただき東北大学の皆様と共に植樹するものです。
2018年3月29日
三春“実生”プロジェクト代表 三春町長 鈴木 義孝