自然のちから+人間のちから「自然のちから」●企画展「土のけしき・土のふしぎ」 東北大学総合学術博物館のすべてⅨ

自然のちから

植物の生育に必ず必要な元素は一般に 16種類です。これらのうち、炭素、酸素、水素は植物を構成する主要元素で、空中から炭酸ガスとして、土から水として植物に取り込まれます。窒素、リン、カリウムなども多量に必要な元素で、おもに根を通じて土から吸収されます。
リンとカリウムは土の材料である岩石などから溶けだしたもので、土に含まれています。また、植物と土だけの関係だけでなく、土の養分を集める機能を持つ微生物との共生や、窒素を空中から取り入れる働きを持つ微生物との共生もあります。自然植生はこのような養分循環の中に成立しています。

自然植生の養分循環

自然植生の養分循環は非常にうまくできたシステムですが、私たちの食料生産においては、品質向上・安定増収の面において、人間のちからを加えます。そのちからが養分を補給する肥料で、有機質、無機質など多様なものが使われています。