企画展 東北大学総合学術博物館のすべて Ⅵ
「脳のかたち 心のちず」 開催の様子
2月6日から3月4日での27日間、仙台市科学館3階エントランスホールを会場として企画展「脳のかたち、心のちず」を開催しました。
この企画展は、総合学術博物館と加齢医学研究所・仙台市教育委員会との共催、医学系研究科人体構造学分野(旧解剖学教室)・国際文化研究科・文学研究科心理学教室などの学術協力のもとに企画されたものです。
東北大学の脳と心の研究に関するはじまりから最前線までの学術資料を、「認知のふしぎな世界」、「解剖の時代」、「顕微鏡の時代」、「脳のかたち」、「脳のうごき」に分けて紹介しました。
「解剖の時代」では、狩野文庫より『解体新書』の初版本や『存真解剖図』など、めったに展示されることのない資料が開示されました。
また、「顕微鏡の時代」では、ちょうど100年前、東北大学創立時に初代の解剖学教室主任教授をつとめ、仙台に国際水準の研究組織を生みだそうと努力した若き布施現之助教授の人となりを紹介し、彼の学術的遺産からたいへん珍しい「脳連続切片標本」を展示しました。
「脳のかたち」と「脳のうごき」では、「日本人標準脳画像」データベースや脳の加齢変化、ブレインマッピングといった脳研究最前線の話題についてコンピュータグラフィックを使って紹介しました。
開催期間中、科学館には例年にくらべて多い8,000人をこえる来館者があり、その大部分の方に企画展をご覧いただけたと考えております。
また、総合学術博物館ホームページの企画展専用サイトには期間中に約5,000件のアクセスがありました。
観覧後のアンケート調査では、歴史的資料と先端研究紹介の両方に興味をもったとされる一方で、約半数の方からは展示内容がわかりにくいとの指摘をいただきました。
また、多くの方から今後の大学博物館の企画展・講演会へ大いに期待しているが、広報活動にはひと工夫を求めるご意見もありました。多くの方のご来場とアンケートへのご協力にあらためて感謝いたします。
総合学術博物館では、本展覧会にひきつづき東北大学の研究活動と学術資源を紹介する企画を準備しています。今回皆様から頂きました励ましとご指摘を踏まえ、今後もよりよい企画展とするよう努力して参りたいと思います。
最後に、本展覧会開催のために貴重な資料をご出品いただきました皆様、ご協力いただきました関係各位に厚くお礼申し上げます。
↓企画展の詳細ホームページをアップしました。